軽い言葉がテレビや雑誌、漫画にあふれ、
もはや言葉は力を持たなくなっているのではないかとさえ思えた。
しかし、3月11日の震災を目の当たりに体験した私たちは
大切なものを失い、困難のまっただ中を生きざるをえなくなった。
みじかい報道の言葉とともに、
被災地の状況を繰り返し映し出す映像は
しまいにはほとんど暴力的な垂れ流しとなり
加えて、政府と東電の発表は隠蔽とごまかしの言葉にあふれ誰も信じなくなった
私たちは文字通り言葉を失った
大人のしでかした犯罪と放射能の後始末を
未来を担う子供たちにお願いしなければならないのに
子供らの健康を守ることさえしないこの国
どの面下げて我々大人は子供たちに希望を持ってくれと言えるのか?
しかし、その絶望の中で私たちに力をくれたのもまた「言葉」だ
私は、震災後に和合亮一さんの「詩の礫」に出会ったことに感謝している
言葉を「伝える」のが俳優の私の役目なのに
震災後、伝えたい言葉が、伝えるべき言葉がまったく見つからなかった
途方に暮れた
しかし福島の詩人が震災と原発事故の只中で
すがるように吐き出し続けたこの言葉の数々は
私たちが知らなければならないものだと感じた
そう、知らなければ、次へ進めない
それ以来、私は和合さんにお許しを頂き
ことあるごとに和合さんの詩を朗読している
次に進むために。
そして、みなさんにも次に進むために聴いてほしい
どうか、まだ、一度も「詩の礫」を読んでいない方、聴いていない方は
言葉を全身で感じて下さい。
お待ちしています。
〜福島を思って〜
金子あい朗読「和合亮一・詩の礫」&波紋音演奏 永田砂知子
ギター&尺八デュオ「ZUI」ライブ
(原とも也・ブルース・ヒューバナー)
12月10日(土)13:30〜15:30(13:00開場)(原とも也・ブルース・ヒューバナー)
料金:2,500円*和装の方は500円引
定員:50名
お申し込みは白瀧呉服店まで。
03-3933-0033
http://www.kimono-shirataki.com/main.html
*地下鉄有楽町線「地下鉄赤塚」駅前にある白瀧呉服店は、創業嘉永六年…ペリー来航の年、東京で一番大きな呉服専門店です。こじんまりした日本庭園と大きな座敷があり、ゆったりとした空間は着物を買わなくともぜひ訪れてみたい場所です。
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