先だって、マリヴォー研究をされている奥香織氏にお目にかかって、マリヴォーの時代や「いさかい」の背景について伺ったのがとても深くて、戯曲の文字だけを読んでも分からなかったことにいちいち感心してしまいました。現代的〜と思ったことが実は18世紀ならではの試みだったりして。いろいろお伝えしたいことがいっぱいです。でも、それはひとまずおいておくとして、
今日のお題は「男と女はじめに浮気をするのはどーっちだ?」。
はい、そこのあなた…「男。」
はい、そうかもしれません。
はい、そちらのかた…「女。」
うん、やっぱりね。
はい、向こうの方…「どっちも。」
そりゃそうだ。
石田純一さんは以前「浮気は文化だ」とおっしゃってましたね。あ、不倫でしたっけ。
上野千鶴子さんは以前「遺伝子の乗り物としてオスはあちこちばらまくようにできてる」とお書きになってましたね。旧憲法では姦通罪がありましたが、光源氏はお気に召すままでした。え〜〜〜〜〜それ以上はわたしには分かりません(笑)。
この戯曲「いさかい」の中では、貴族がそれを実験で確かめよう!と思い立って、20年がかりで男女の子ども達4人を誰にも会わせず育てて、今日はじめて会わせる様子を観察するのです。おおかがりですねぇ。さすが貴族(会ったことないけど)。
ところで…
20年近く、養育係の黒人2人以外は知らずの育つって、ど、どうなんでしょ?
この戯曲は、長らくイタリア人劇団に多くの作品を提供してきたマリヴォーが、フランス人劇団に向けて書いたもので、本読みの段階では俳優に好意的に受け入れられたものの、初演1回の上演で忘れ去られたそう…。俳優の力量に寄るところが大きかったらしいです。
げーっ!!(…なんてものを選んでしまったのか!う〜〜…だっておもしろかったんですもの)
その後1973年にパトリス・シェローの演出で脚光を浴び、今ではマリヴォー劇の中でもっとも上演される作品となっています。
いま、ものすごく現代的に感じるということは、当時はものすごく前衛的だったのではないでしょうかね。
登場人物は主だった人が8人〜10人出てきます。
えーと、それを、私一人で演じます。
どうやって?
え、と、、どうやって…でしょう…あはは(笑)。
いやあの、単なるコスト削減じゃないんですよ。そりゃ、10人出てきたら簡単です(簡単じゃないけど)。せっかく、永田砂知子という「演劇」ではない、しかも特別な存在と組むのですから、ライブ感覚のあるものをやりたいと思ったのです。
そして、この登場人物達を、一人でやったら面白いんじゃないかな…と本能的に思ったわけですね。
それに美術のトクマスヒロミも「あいさん、ぴったり〜〜〜♪」と喜ぶし、照明の横原由祐も「あ、いいんじゃないすか」といっていたので、このような次第になりました。
そのことを前述の奥香織氏にお話したら、「いいですね!この人物達は一人の人間の二面性のようなものも表していますからね、とても良いアイデアだと思いますよ!」
よっし、お墨付きだー!
と、いうことでうんうん唸っております。
お題の答えは〜〜〜〜皆様の胸の内に♪
こうご期待!
<公演詳細>
art unit ai+ 実験公演
マリヴォー「いさかい」
La dispute de Marivaux
【原作】マリヴォー【構成・演出・出演】金子あい【音楽・演奏】永田砂知子
【美術】 トクマスヒロミ 【照明】横原由祐
【日時】
2013年(全5回公演、開場は開演の30分前)
6月12日(水) 19:30開演
6月13日(木) 14:00開演/19:30開演
6月14日(金) 14:00開演/19:30開演
【会場】
Performing Gallery & Cafe 絵空箱 http://esorabako.com/
(地下鉄有楽町線「江戸川橋」駅1番出口徒歩2分)
新宿区山吹町361誠志堂ビル1階
【料金】
前売 2,800円/当日 3,300円/学生・研究生2,300円
(一名につき料金+1ドリンク700円オーダーが必要です。 全席自由)
【主催】art unit ai+
【ご予約・お問合せ】
art unit ai+ (アートユニットアイプラス)
tel:090-6707-1253
e-mail:auaplus@gmail.com