2012年8月8日水曜日

気に入らないね。

右からアリス:鵜木絵里、指揮者チェシャネコ:松沼俊彦、ハートの女王:金子あい、
帽子屋:斉藤悠、ウサギ:小関明久、カンパネラ:鷲野礼奈
アリスのクラシックコンサート「響きの国のアリス」が大盛況のうちに幕を下ろしました。日生劇場と兵庫県立芸術文化センターに来て下さったちびっ子達、ご家族の皆さん、大人の皆さん、本当にありがとうございました。皆さんの元気な笑い声や歌声がどんなに素晴らしかったか!本当に楽しい舞台でした。そして、この舞台を支えて下さったすべての方々に心より感謝申し上げます。素敵な出会いを頂けて本当に嬉しいです。

まずは響きの国のアリス(フォトアルバム)をご覧下さい!舞台の感じが伝わってきます♪



「気に入らないね。」

私の演じた響きの国のハートの女王様の口癖です。

ともかく何でも気に入らない。
二言目には「気に入らないね」。いやむしろ、一言目は必ず「気に入らないね」。

一年にたった一日だけ咲く気むずかしい花「カンパネラ」を毎年枯らしてしまうハートの女王様。カンパネラを元気にする曲を作れと言われているウサギは相棒の帽子屋とケンカ中。響きの国に迷い込んだアリスを巻き込んで、帽子屋と共にメロディー・ハーモニー・リズムを合わせて作曲します。するとカンパネラが美しく咲き始め……そして、友達と心を合わせて「アー」するとハーモニーが生まれると言うことをアリスは学ぶのです。最後は女王も一緒に「アー」と歌います。一人一人の良さを生かしてハーモニーを作る。じんとくるお話でした。しかし、子ども向けの分かりやすいだけの作品かというと、ちっともそんなことないのです。マーラーの交響曲第5番を使ったり、子どもにとっては難しい曲や哲学的なものも含まれていて大人も楽しめる作品なのです。しかもギャグ満載(笑)。だからこそ、子供たちの心に深く刻み込まれるのではないでしょうか。このシリーズが毎年大人気なのがよく分かりました。

鵜木絵里さんのアリスはもう本当にチャーミングでした!!!めちゃめちゃ素晴らしいソプラノの歌と俊敏な動き。まさにコメディエンヌです。子供たちがアリスの大ファンになるのがよく分かります。私も大ファンになりました!来年も絶対に観て下さい!

ウサギの小関明久さんはミュージカルなどに出ている俳優さん。なんでもこなして頼もしくて上手い面白い!アリスとのコンビは最高です!そしておじさん(あ、失礼)なのに少年のよう、いやウサギのよう、最後にはどうしてもウサギにしか思えませんでした(笑)。

帽子屋の斉藤悠くんは、2008年の「ウル・ファウスト」以来の久しぶりの共演。ジョニー・デップかダルビッシュか?という二枚目なのに、決まり切らない三枚目な悠くん(笑)。なぜ?でもこの役にぴったり!歌に4羽の白鳥の踊りにもう大活躍でした。

チェシャネコの松沼さんは、あの方は普通の指揮もなさるんですか??とお客さんから聞かれるくらいこのシリーズでは良い味のお芝居をされています(笑)。変なかっこうしてても作品の中ではちゃ〜んと20曲以上も指揮してます。すばらし〜〜い!

カンパネラの鷲野玲奈ちゃんは、NY在住のダンサー。初々しくてカンパネラにぴったり。
前半では私と鷲野さんは同じ衣装で双子のように踊ります。

私はどうだったか?…共演者に聞いておけば良かったですね。。。では観に来て下さったお客様の感想をいくつか「あいちゃんのキャラ全開〜〜〜爆笑!」(←同級生)「家でも怒ったらあんなに怖いんですか〜〜??」(←小6)「気に入らないねが気に入りました〜」(←小5他多数)「はーとの女王様カワイイ!わたしも将来女王様になりたいです」(←やめときなさい)演出助手は「その年で結構似合うね、そのパンツ」(←誰が履かせたんだ−)

あ、そうそう幼稚園以来に履いたものとは…


 じゃ〜〜ん!カボチャパンツでした〜〜。

はい?

志茂田景樹と美輪明宏ではありませんよ。

響きの国の木の精であり、女王とお花でもある不思議な存在の二人です。




稽古場で自分の出ていないシーンを見るのが楽しみなんてそんなにないのですが、今回は本当に面白かったなあ。



兵庫公演が終わって、衣装もカツラも脱ぎたくなかったです(笑)。
カツラやさんはかぶって帰ってもいい(あとで返しに来てね)と言ってくれましたが…しかし、さすがに新幹線に乗りにくいのでやめました。

今度はウサギと帽子屋に馬車を用意させることにしよう♪





ああ、響きの国が終わってしまったよ。
気に入らないね!