2012年6月13日水曜日

日隅一雄さん、最後の講演


























6月12日20時28分、弁護士でジャーナリストの日隅一雄さんが亡くなられました。

本当に本当に残念でなりません。

日隅さんは、亡くなる2日前に私たちのチャリティライブイベント「フクシマを思う5」で「どうしたら原発事故のような人災を防ぐことができるのか」というテーマで110名の参加者を前に講演して下さいました。

開演間際に穏やかな顔で現れた日隅さんは2ヶ月前にお目にかかったよりも、やはり病状が進行しているように見えました。「体調はどうですか?」と伺ったら、「昨日は痛くて病院に行ったりしてちょっとひどかった、昨日だったら講演はむりだったかな、きょうは何とか大丈夫です。」と優しく微笑みました。

講演が始まると「こうしてお話ししている最中は皆さんに元気を頂いてます」としっかりした口調で話を始められました。時々、間を取って、言葉を探しながらかすかに顔をしかめることはありながらも、よどみなくひと言ひと言力強く話し続けていました。今回の事故を振り返りながら、情報の公開がいかに重要か、そのために具体的にどうすればよいか…「われわれは明らかに政策決定に関与できていない」。今の政治制度への深い怒りと、主権を市民に取り戻し政治に市民の「意志」が反映されなければならないと、最後は振り絞るように話す姿は鬼気迫るものがあり圧倒されました。気づけば1時間近く、さぞかしお疲れになったでしょうに、そんなそぶりも見せず、熱心な質問にも丁寧に答えられ、私たちにとって本当に大切なお話をして下さいました。

この講演の模様は今週いっぱい、IWJのアーカイブで無料ご覧になることができます。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/19316
(※現在は会員用有料アーカイブとなっています。単発での視聴も可能です。)
皆さん、日隅さんの最後のメッセージをどうか聴いて下さい。


日隅さんが参加者の皆さんに一緒に考えてほしいとわざわざ言っていたのが印象的でした。いまこそ私たちに一人一人に本当に考えてこの国を変えてほしいと強く願っていたのだと思います。


最後の講演になってしまったことが本当にショックです。


日隅さんご自身が一番無念だろうと思います。


でも、日隅さんの「意志」はものすごく伝わりました。
最後のメッセージをしっかり受け止め
一人一人が日隅さんの意志を継いで行きたいと思います。

日隅さん、ありがとうございました。

ご冥福を心よりお祈りいたします。



※6月17日(日)深夜 TBS「報道の魂」で日隅さんのドキュメンタリーが放送されます。
「バッヂとペンと〜日隅一雄の闘い〜」http://www.tbs.co.jp/houtama/



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次回のお知らせ

吉祥寺チャリティライブ
フクシマを思うシリーズ 第6回
「内部被曝を生き抜く〜広島から福島〜」

7月4日(水) 吉祥寺光専寺本堂 18:30開演/18:00開場
【第1部】講演:肥田舜太郎さん(医師)

【第2部】朗読&ライブ<フクシマを思う>
演奏:アンディ・ベヴァン(Sax, Didjeridoo)
クリストファー・ハーディ(Percussion)
フレッド・ヴィエノ(Piano, Keyboards)
朗読:金子あい

●入場料:2,000円(全席自由) 

●お問合せ:090-2474-7911(フクシマを思う実行委員会 鎌内) 
●ご予約:メールliveticket@parkcity.ne.jp または Fax.0422-55-7351

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