2011年8月24日水曜日

「時雨」か「豪雨」か




















昨夜、テレビをつけずにパソコンに向かっていたら
窓の外から虫の声が…

ああ、秋になるんだなあ

久々にゆっくり大きく息を吸いました

家の周辺には樹がいっぱい生えているので
毎夏、「蝉時雨」がものすごいです。
アブラゼミがおもで、ミンミンゼミが少し入っています。
ツクツクボウシはあまり聞かないかな
夕暮れ時はカナカナ……って、なんでしたっけ。ヒグラシ。

「時雨」…というと藤沢周平的な情緒とはんなり感がありますが
余りに蝉が多いと時雨を通り越して
もはや「豪雨」ですね。

それでも、めいっぱい夏を生きている
その感じがたまらなく好きです

その切なさが、何かこう、役者稼業に似ているというか
祭りのように舞台をやって、終わるとなーんにもなくなる
それは切ないもんです。

小さい頃
まだ役者なんてやろうとは思っていなかった小さい頃
夏の終わりを感じると悲しくてやりきれなかった
やりきれないという言葉も知らなかったから
夏が大好きだったけれど、夏のおしまいは胸が痛くなって苦手だった
それでも夏が好きだった

この胸の痛みが切なさだと分かったのは
ずいぶん大人になってから

いまでも、公演が始まるまでは大好きだけど
終演日を予感するようになると
私の中ではおいとまする準備が進んでいきます。
たぶん、急にすべてが終わってしまうと胸が痛いから、かな

やっぱり前世は蝉かも(笑)

ようやっと最近、秋や冬も少しいいかな
と思うようになってきました

少しは人間らしくなってきたのかもしれません。


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